かくれんぼするもの よっといで - 1/4

 

あ、アズール。おはよー。
まだ眠そうな顔してんね。おーい。ちゃんと起きてるぅ?
また「夜更かし」したの?ここ、目の下、クマ出来てる。
後でちゃんと隠しときなよ。タコなのにクマ寮長、とか言われちゃうかもだしぃ。
ちょ、怒んないでよ。ごめんってば。
あ、そうだ。ジェイドはちょっと遅れてくるって。
どうしたんだろうねー。

そういえばさ、昨日ジェイドも一緒に「かくれんぼ」したじゃん。
え?アズールがするって言ったんじゃん。
……忘れたの?
まだ頭寝てんじゃね?ギュッてする?
そう?ホントに起きてる?
ふーん。あ、じゃなくて、かくれんぼの話。

アズール昔からかくれんぼ得意だよね。海の中だとマジ無敵だった。
1回全然見つかんなくて、ジェイドと泣いたもんね。
うわ~ん!アズールが見つかんない~!どうしよう、消えちゃった~!とかって。
え、うん。嘘だけど。
でも、ホント見つかんなくてさー。
尾鰭振り回せば当たるんじゃね、とかって、ジェイドとそこら辺の岩とか尾鰭で叩きまくって。
そしたら、アズール泣きながら出て来たもんね。
タコちゃんったら、寂しがり屋さんだからぁ。
イッタ!叩くことないじゃん!

もー、アズール寝ぼけてると力強いんだからさー。
腕取れちゃったら、どうすんの。
……ああ、それだ。
昨日、あの後ちゃんと治した?

は?だから、かくれんぼでさ。
オレ、鬼になったじゃん。
ジェイドは割とすぐ見つかったんだけど、アズールがやっぱ見つかんなくて。
やっぱりアズール隠れるの上手だなって言いながら、ジェイドと手分けして探そってなったわけ。
ウチの学校、ムダに広いじゃん。
しばらく探しても見つかんなかったから、どうしよっかなって思ってさ。
ちょっとジェイドに連絡しようかな、ってスマホ取り出した時に、西にある塔の物置のドアが開いてんの見つけて、「そう言えば、あそこは探してないなー」って。
近づいてったら、ドアの隙間から白い手がさ、ニョキニョキッて2本出てるから。アズールいた!と思ってさー。
そしたら、今度は手が4本に増えたの。
でも、アズール足8本あるじゃん?
もしかしたら、なんか腕が4本必要になったのかなって思ったわけ。
で、もっと近づいたら、今度は6本になっちゃって。
その後8本、10本って、だんだん増えていってさー。
何。手、いっぱいじゃんと思ったわけ。足は?え、どうなってんの?って、考えてたんだけど。
手たちがさ、コッチこいコッチこいって、みんな手招きしだすから。
これ、もしかしたらアズール怪我でもしたのかなって、慌てて走っていこうとしたんだよ、オレ。
けど、いざ走り出そうとした時に、アズールに後ろから声かけられちゃったからさー。
マジでビックリした。
あれ、釣られた深海魚みたいになった。
おいコラ。笑ってんじゃねぇぞ。
思い出し笑いってエロい奴がやるんだって、この前小エビちゃんたちが言ってたかんね!

でも、アズール。ホントに大丈夫なの?
足全部手に変えるとか、どんな魔法薬飲んだわけ?